研究概要
Research
生体における情報処理の司令塔である脳の働きは,現在でも多くが未解明です.本研究室では,脳の働きを理解すると共に,失われた脳の情報を電子機械から伝送することで,脳本来の機能を補償する技術の開発を行っています.また,脳疾患の治療に利用する神経刺激デバイスやその効果的な使用方法を開発しています.
具体的な研究内容は,次の3項目です.
第一に,脳の構造と機能の理解を目的として,個体の様々な階層性レベル(単一細胞,細胞組織,全体脳)で脳の活動計測を行っています.
第二に,微細加工技術を利用して,脳計測や脳刺激に応用する高性能なマイクロデバイスを開発しています.また,耳鳴りなどの聴疾患の治療に役立つ神経モジュレーションのデバイスを作製しています.
第三に,開発した技術を用いて,聴覚補償用デバイスを製作し,音情報処理における電子機械による神経機能拡張を探っています.同様に,脳疾患の治療に役立つ,効果的な神経モジュレーションの方法を開発しています.
こうした研究を通じて,将来的に医療や福祉に役立つ音情報処理の機能回復と脳機能障害の治療などの分野で技術革新を目指しています.
キーワード
Keywords
- 微細加工技術を用いた聴覚補償技術開発
- 機械による聴覚中枢系の機能拡張
- 音声知覚の神経機構の理解
- ニューロモジュレーション
- 脳刺激法
- 脳の可塑性誘発
教員
Teachers
- 教授:舘野 高
- 准教授:西川 淳